サンダルウッド(白檀)製品の価値の違い
サンダルウッド(白檀)は、高級な香木として有名ですが、その中でも、インドのマイソール産のサンダルウッドは最高とされており、老山白檀という別称で呼ばれることがあります。
さらに、同じサンダルウッド(白檀)の中でも、その木の材料となっている部分によって、品質が違ってきます。木の中心部(全体の約25%)から切り取られた部分は、香りが強く、品質がもっとも高くなります。
また、たとえ同じ材質で作られていても、彫刻品は、その像の表情、持ち物、その他、いろんな部分に対する細工の素晴らしさ、精巧さ等によって、その彫刻品としての価値は違ってきます。
それから、もちろん、サイズは、大きければ大きいほど価値が高くなります。サイズの大きなものは、木を削っていくにしたがって、外見からは予期できない節目や割れ目が現れてくることが多々あります。
その場合、制作途中の高価なサンダルウッド(白檀)の彫刻が台無しになってしまうこともあるため、サンダルウッド(白檀)の価格が高騰している現在では、失敗のリスクを恐れ、大きなサイズのサンダルウッド(白檀)の彫刻品はほとんど作られていないのが現状です。
したがって、サンダルウッド(白檀)の彫刻品の価値は、そのサンダルウッド(白檀)の素材としての品質、細工の素晴らしさ(精巧さ)、完成した彫刻品のサイズ等の総合的な条件によって決まります。
サンダルウッド(白檀)のニセモノに注意
巷には、サンダルウッド(白檀)の香水をかけただけの、普通の木で作られたものが、サンダルウッド(白檀)の製品として出回っています。
本物とニセモノの有効な判別方法は、重さを調べることです。サンダルウッド(白檀)の場合は、内側にサンダルウッド(白檀)のオイル成分を含んでいるため、普通の木よりも、堅くて重いものです。
そのため、同じサイズのサンダルウッド(白檀)の製品と、普通の木でできた製品を持ち比べてみると、サンダルウッド(白檀)の方が重いので、ある程度は、判別の目安になります。
ただし、その重さを偽装する為に、木の中にオモリを埋め込んでいるケースもあるので注意が必要です。
最近のサンダルウッド(白檀)事情
サンダルウッド(白檀)が激減し、絶滅の危機に瀕していることから、現在、サンダルウッド(白檀)には、インド政府による伐採制限や輸出規制がかけられているため、サンダルウッド(白檀)の彫刻品の価格は、年々、ものすごい勢いで高騰しています。
現在、インド国内では、小さなショップはもとより、インドの政府が運営する大きなエンポリウムや、大きなギフトショップからも、サンダルウッド(白檀)製品が、姿を消しはじめています。
そのため、インドに直接行ってサンダルウッド(白檀)の彫刻品を入手しようとしても、特に、大きめのサイズのものを探すのはとても困難なことです。
このような事情で、2003年7月~8月の仕入れの時には、サンダルウッド(白檀)製品の仕入れを見送った経緯があり、その後さらに10年以上が経過しましたが、サンダルウッド(白檀)の価格は、毎年、高騰し続けています。